海外ドラマで、特定の地域で発生した殺人事件に「XX通り殺人事件」と命名したことを諌めるシーンがあった。「XX通り」という先入観に縛られ、他の地域を見逃す可能性が高まるからである。ドラマは案の定、関連のあった殺人を見逃す展開となった。
今回のコロナ対策でも、同様の誤りが展開されているようだ。
コロナ関連窓口を「帰国者・接触者外来」とした結果、国内での非接触感染者は混乱に陥った。「クラスター対策班」という組織名にしたがために、市中感染軽視・見逃しが起こった。
日本だけではない。
イギリスでは
「Stay at home, protect the NHS, and save lives」
の標語のもとNHS(国営医療サービス事業)を注視しすぎ、介護施設での死傷者を見逃した。
ここ数日は「家賃給付」という言葉が散見される。
費用中「家賃が最も高額」という理由から、家賃に対して給付を行うらしい。
だが、事業によっては家賃よりも従業員給与やライセンス料などの固定費が大きいところもある。
緊急事態において、ネーミングによって起こる見逃しをこれ以上発生させてはならない