行列のできる病院

近所に、閑古鳥が鳴いている病院がある。

理由は明白。商売熱心過ぎるのだ。何の薬飲んでるの?持病はあるの?どこの病院に通っているの?終いには

「その病気だったら、ウチで面倒みるよ」

と、転院を促してくる。

いやいや。専門性とか、信頼とか、安心感とか。遠方の医者に通うのは、それなりの理由があるのだ。「近いから」という理由だけで、今日初めてお会いした「先生」になぜ、依存せねばならんのか。

そんなことがあり、以後その病院には行かなくなった。他の人にも、この「積極営業」をかけていたらしい。当面、閑古鳥が鳴き続けるだろう、と思っていた。

ところが、先日、その病院に患者の行列が。近隣の店の前まで続いている。200人ぐらいはいただろうか。

あとで聞いたところ、コロナワクチンの接種予約だったそうだ。電話・ウェブサイトでの受付は行わず、来院し、

「接種予約前に一度受診してください」

とのこと。積極営業は相変わらずのようだ。行列になってしまうのは、当然であろう。

それにしても、うまいやり方だ。患者との接点を最大限に活かしている。見習わなければ。