月別アーカイブ: 2014年12月

ポイントカードの会計学

yodobashi

今年も残すところあと10日ちょっと。

年賀状用ハガキやらプリンタのインクやら家電量販店に行くことが多くなる時期である。
ポイントカードのお世話になることも多々有り。

さてこのポイントカード、量販店側はどのように処理しているのであろうか?
少し気になって調べてみた。

結果
「我が国においては、ポイントについて個別の会計処理の基準等は存在しておらず…」
基準が無い!

ということで企業それぞれ異なる会計処理を行っているらしい。
普通に考えると
・売上値引
・販売促進費
あたりかと思っていたのだが、実際多く用いられているのもそのパターンであった。

[売上時]
現金 xxxxxx円 / 売上 xxxxxx円

[ポイント使用時]
現金 xxxxxx円 / 売上 xxxxxx円
販売促進費 x円

[期末]
ポイント引当金繰入 xx円 / ポイント引当金 xx円
ポイント引当金  x円 / ポイント引当金戻入 x円

こんな感じ。

さて。ポイントカードは

「消費者から対価を得ずに、基本的には景品・おまけとして無償で発行されているものと考えられます」(一般社団法人日本資金決済業協会|前払式支払手段についてよくあるご質問 より)

つまりプリペイドカードではない→半額の拠出金としてプールする必要無し。

ということは社員にボーナスとしてあげ放題ではないですか!なんてことはないですよね…浅はかでした。

一方Pontaカードでは、以前こんな事件があった。

「【ニュース事件】ローソン店員が客のPontaポイントを不正取得か?!」

ポイントカードを持っていないお客さんのときに、自分のカードを読み込ませてそのポイントをもらっていた店員がいたらしい。

よくこんなことを思いつくものだと、むしろ関心してしまう。
結局発覚して多くの店員が解雇されたそうだ。
それはそうだよね。同じカードの買い物が連続してたらシステムで一発でバレるでしょう。

やはり会計も業務も正直が一番のようで。

 

ボーナスをSuicaで?

syouhi8
ボーナスの時期である。

かつてSuicaが世に出たとき
「これって社員のボーナスをSuica払いにすればJRは丸儲けじゃないか?」
などと妄想したことがある。

幸いなことに、給与は労働基準法に支払いの5原則

1.通貨
2.直接
3.毎月1回
4.一定期日
5,全額

があり、原則Suica払いは不可能となっている。

ところが賞与については少々事情が異なる。
「労働協約」で認められていれば現物支給が可能となる場合があるのだ。

突然Suica残高が増えていて
「あぁそれボーナスだから」
なんてことがあったら。あぁ恐ろしい。

もっともプリペイドカードで支払う側(この場合JR)にとっても負担が全く無いわけではなく、発行金額の半分以上をプールすることが決済法で定められている(資金決済法14条:発行保証金)。
ボーナスが50万円だったら25万円は発行保証金として供託する必要があるわけだ。
現金支出が半額で済むというメリットはありますが…。

さて。消費税が上がり世知辛さを実感させられる昨今。
ボーナスと縁の無い方々からすれば
「現物でもいいからボーナス欲しい!」
と思う方もおられるであろう。
私もその一人だ。