以外な原因

また腕時計が遅れている。

先日に続いて2回目だ。昼食時の今、針が指すのは10時過ぎ。前回の遅れは数分だったけど、今回は2時間近い。使い物にならないレベルだ。

(修理かぁ…)

5千円、と超安価だった腕時計。電池交換ならまだしも、修理代はあまりかけたくないなぁ。

仕事帰りに、購入した時計店に寄り聞いてみる。故障ですかね。電池が減ったせいですかね。

ちょっと調べてみますねー、と店員さん。なにやら黒っぽいものを取り出し時計に当てている。そして

「磁気を帯びていますね」

え?磁気ですか。ちょっとびっくり。

店員さんが手に持っていたのは方位磁石。時計に寄せると、磁針がクルクル回る。

「時計のそばに、磁石を使ったモノがありませんか?」

磁気を発するものがそばにあると、時計自体が帯磁し、時刻が大幅に狂うらしい。

あります、あります。カバンの中に。名刺入れやらスマートフォンケースやら。これらの、開け閉め部はマグネットで結合するタイプだった。出先でパソコン操作するとき、腕時計が邪魔になる。はずしてカバンに入れてたのが、仇となったようだ。

「時間をおけば、磁気が抜けるかも。少し様子をみてはいかがでしょう」、

店員さんの提案を受け入れ、礼を言って、帰宅の途に就く。

数日後。時計は遅れることなく正確に動いてる。やはり、磁気だったか。原因はわかった。対策だ。ネットによると、磁気を発するものから、5センチ以上離すのが有効、とのこと。カバンの中に、”磁気モノポケット”と、”その他のモノポケット”を作り、離して収納することにする。

原因もわかった。対策もできた。爽快である。

次回も、あの時計屋さんで買うことにしよう。

行列のできる病院

近所に、閑古鳥が鳴いている病院がある。

理由は明白。商売熱心過ぎるのだ。何の薬飲んでるの?持病はあるの?どこの病院に通っているの?終いには

「その病気だったら、ウチで面倒みるよ」

と、転院を促してくる。

いやいや。専門性とか、信頼とか、安心感とか。遠方の医者に通うのは、それなりの理由があるのだ。「近いから」という理由だけで、今日初めてお会いした「先生」になぜ、依存せねばならんのか。

そんなことがあり、以後その病院には行かなくなった。他の人にも、この「積極営業」をかけていたらしい。当面、閑古鳥が鳴き続けるだろう、と思っていた。

ところが、先日、その病院に患者の行列が。近隣の店の前まで続いている。200人ぐらいはいただろうか。

あとで聞いたところ、コロナワクチンの接種予約だったそうだ。電話・ウェブサイトでの受付は行わず、来院し、

「接種予約前に一度受診してください」

とのこと。積極営業は相変わらずのようだ。行列になってしまうのは、当然であろう。

それにしても、うまいやり方だ。患者との接点を最大限に活かしている。見習わなければ。