アメージング スパイダー

白い壁に黒い点。なにやらモソモソ動いてる。

もしかして…と思ったが、嫌なものではなくクモだった。とはいえ決して歓迎すべきものでもないのだ。

クモは益虫。殺しちゃダメと子供の頃から言われてる。やむを得ず、ティッシュでつまんで、窓から外へ。

ところが、腕に、髪の毛でもついているような違和感が。

見てみると、前腕の内側から、キラリと光るものが、階下まで伸びている。その先に、さっきのクモがいるではないか。投げられたとき、とっさに糸を私の腕に発射したらしい。遠心力で揺れながら、すごい勢いで登ってくる。その様子はまさしくスパイダーマン!まんまと部屋への再侵入を許してしまった。

ちくしょう。こっちはゴブリンだ。再度つまんで外に放り投げる。残弾が無かったのか、糸は発射されず、地面に落ちていった。ふぅ。

それにしても、さすが本家。伊達ではなかった。

犬も家族

熱風が吹く中、買い物に出る。
朝9時の時点で31℃。連日の猛暑である。

そんな中、年配の女性が犬の散歩をさせていた。

どうも、犬の様子がおかしい。
歩く方向が逸れている。
体を壁にこすりつける。

「暑いのだ」

日差しを避けようと、道の端を目指し、身体を冷やそうと、コンクリートの壁に体を密着させる。女性はその様子に気が付かないようだ。犬は人より地面に近い。この気温での散歩は虐待だ。

犬も家族。いたわってほしい。

 

 

40℃越え

暑い朝。扇風機からは熱風。洗濯物が洗ったそばから乾く。

ヘイ シリ? 今何度?

「外ノ気温ハ 約31℃デス。」
その後。

32℃デス、33℃デス、34℃デス、35℃デス、36℃デス。
1時間に1℃のペースで上昇し、ついに体温へ。

この暑さは明日も続くらしい。夕刻、薄手のTシャツを買いにユニクロへ。

ところが。入口で検温をしてるではないか。

昼間の熱さが残るこの体。果たして通過できるのだろうか?

謎の音

熱帯夜。窓を開けて寝る日々が続く。

外気だけではなく、外の音も入ってくる。
ある日から、耳障りな音が聞こえてくるようになった。
缶を蹴飛ばすような「がらんがらん」という音だ。
最初は早朝だけだったが、日ごとに鳴る回数が増え、時間帯もバラバラに。

いったい何の音なんだろう。

答えは、散歩のときに判明した。
通り沿いの神社から、例の音が。

「もしかして…」

お賽銭箱の上にある、鈴のようなもの。
縄を握って、ゆらしてみると。

がらんがらん。

やっぱり!この音だ。
コロナ不況の影響なのか。昼夜を問わず、神社を参拝する人が増えたらしい。

ちなみに、この鈴。本坪鈴(ほんつぼすず)というそうです。
鳴らすのは3回以内がよいとのこと。

では、2回にとどめておこう(がらんがらん)。
あぁすっきりした…いやいや鳴らしたからにはお願いせねば。

「コロナが収まりますように」

おっと。お賽銭も入れなければ。
もう順番めちゃくちゃですね。

 

一文マーケティング

彼女お勧めの、ドライカレーの店に向かう。

ドライカレーとは珍しい。普段食べない料理だ。食べログのレビューを読んで、どうしても食べたくなったらしい。

店のある地元歓楽街へ。普段ならあまり来ないところだ。歓楽街を入って10メートルほど。わかりづらい場所に店はあった。入口にワープロで書かれたメニューと、商品写真が貼ってある。冴えない印象だ。覗いてみると、金曜の夕方なのに客はいない。コロナの影響もあるのだろう。

店内に入り、ドライカレーを2つテイクアウトで注文する。店員の対応はとても丁寧だ。入口左に本棚があり、古いマンガの単行本が収まっている。懐かしい。昭和の食堂のよう。店内は、外から想像するより明るい。見渡すと、清掃が行き届いていることに気づく。椅子に座って待つのが申し訳ないくらい。

袋に入れてくれた料理を受け取り、外へ。私たちが今日最初の客、下手すれば唯一の客かも。気になり、彼女に聞いてみる。どれほどの人気店なのか。食べログの評価はどの程度なのか。

「来たのは今日が初めて。人気なんて知らない」。
そして、
「読んだレビューは1つだけ」
と彼女。

1文だけで食べさせる。どれほどの名文だったのだろうか。

帰宅して、ドライカレーをいただく。ライスの上一面に敷き詰められた挽肉。中央のパルメザンチーズの黄色いライン。店員の対応同様、丁寧に作られている。食べてみると、味がまろやかで、美味しい。量が多いのに、食後の胃もたれも無い。油を抑えているようだ。ありがたい。

店の外観とは、対照的な料理の味。是非応援したい。2つ目となるレビューを投稿するとしよう。

さて。前作を超える文章がかけるかどうか。