外食浦島太郎

緊急事態宣言が解除され、久しぶりの外食となった。
といってもファーストフードである。

注文時に「店内で」と指定し、消費税が10%だったことを思い出す。
これまでテイクアウトばかりだった。

席に座ったが、どうも落ち着かない。気になることが多すぎる。

・前の客のポテトが散らかったまま、拭かれないテーブル
・マスクをあごにずらし、客と大声で会話する店員
・「ソーシャルディスタンスのため使用をお控えください」の札をはがして座るカップル
などなど。

ニュースでみた
「1時間おきに消毒してます」
「マスクはエチケットですよね」
「人との距離をとるようにしてます」
と言っていた「民度」の高い人たちは、いったいどこへ行ってしまったのか。

いや。長い自粛生活で敏感になりすぎているだけ…のはず。

 

「すみません。やっぱりテイクアウトにしてください」
慣れるまでしばらく時間がかかりそうである。

アルコール不足の代替品について

引用

バーの店主が嘆いていた。
「アルコールが足りないんですよ」
いや、その後ろの棚に沢山ある…ではなく消毒用アルコールの話だ。

いまだ近隣のスーパーの商品棚は空きっぱなし。酒造メーカーが参入したが、主にネット販売なのか、店頭ではまだ見かけたことがない。

そんな消毒用アルコールの代替品として注目されていたのが次亜塩素酸「水」である。ところが、先日以下のような報道があった。

「次亜塩素酸水、噴霧での利用は控えて」

「買ってしまったジアイーノは危険なの?」
「ドラッグストアの次亜塩素酸水でスプレーしてるんだけど?」
など困惑が広がっている。

さらに、経済産業省、NITE(製品評価技術基盤機構)、国民生活センター、さらにはWHOなど様々な組織の発した情報が断片的に報道され、混乱に拍車をかけている。

そこで、散らばっている情報をまとめて整理してみたいと思う。なにぶん素人なので正確性に乏しい。本記事を活用する際は、掲載リンクを確認し、個々人で判断いただきたい。また、コロナウィルス対策効果のみについて記述し、ノロウイルスは除外する。手指の消毒も除外し、消毒対象は物品のみとしている。

最初に、私の結論から申し上げると「現時点では使わない」となる。

1.次亜塩素酸「水」 vs 次亜塩素酸「ナトリウム」

次亜塩素酸「水」 と、次亜塩素酸「ナトリウム」は全く違うものである(そう考えた方が安全)。

大半の方がご存じかと思うが、間違えると大変なことになるので念のため記述する。

次亜塩素酸「ナトリウム」はキッチンハイターなど「まぜるな危険」と書いてあるもの。噴霧すると大変危険である。以下のような被害も発生している。

「肺に白い影」医師も驚愕…原因はまさかの“過剰コロナ対策

結論。次亜塩素酸「ナトリウム」はコロナ対策では使わない(使う必要はない)。もっと安全に使える商品(かんたんマイペットなど)が沢山あるからである。

新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が含まれている製品リスト

2.液体での使用について

ドラッグストアやネットショップで販売されている、容器に入った次亜塩素酸「水」について。これらは効果があるのだろうか。

結論は「わからない」である。
経済産業省・NITEともほぼ同じ声明を出している。

「次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対する効果については、検証試験が継続中であり、まだ結論は出ていません」

ただし、有効な可能性がある消毒の候補として継続調査されている。新たに購入する必要はなく、結論を待てばよいだろう。

3.気体(噴霧 ・ 気化)での使用について

以下では次亜塩素酸水は効果がある、という前提で話を進めていく。

空中に散布する「噴霧」についてはどうだろうか。

学校で次亜塩素酸水「噴霧しないで」、文科省が注意喚起

重要なのは報道などで問題になっているのは、「噴霧」つまり加湿器や霧吹きなどで霧状(ミスト)にして空間に撒く行為で「気化」ではない、ということである。

加湿器(超音波式)やスプレーはアウト、ジアイーノは「噴霧」ではなく「気化(揮発)」しているため、セーフに見える。

ただしWHOの見解詳細をみると非推奨は「噴霧」だけではない。

●消毒剤噴霧等の非接触手法
屋内空間では、噴霧霧化燻蒸、ミスト散布とも)による環境表面への消毒剤の日常的な適 用は、COVID-19 については推奨されない。<中略>消毒剤の噴霧は、目、呼 吸器または皮膚への刺激、及びそれに伴う健康への影響を引き起こすリスクをもたらす可能性が ある。<中略>また、屋外であっても、消毒剤を散布することは人の健康を害する可能性がある。
「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(ファクトシート) より

「消毒剤噴霧等の非接触手法 」を非推奨としている。
具体的には、噴霧燻蒸について推奨しないとあるのだ。

燻蒸(fumigation )は「気化」して行う消毒と考えてよいだろう。
したがって、WHOによれば次亜塩素酸水の
・霧状に噴霧する霧吹きやスプレー・加湿器による散布
気化して散布するジアイーノ等製品による散布
は推奨されない、ということになる。

一方、経済産業省やNITEは「噴霧」については、未調査のため見解を示さず、

メーカーが提供する情報、経済産業省サイトの「ファクトシート」などをよく吟味し、ご判断をいただければと存じます。

としている。つまり「自分で考えなさい」ということだ。
とはいえ、素人では判断しようがないことも事実である。

現在、ジアイーノは新規受注を一時停止している。だが、既に購入した人に向けて、メーカー・行政機関とも情報提供を行ってほしい。

 

タピオカの逆襲

近所の商店街は、まさに今風である。
目立つ空き店舗、継承者不在による良店撤退、大型スーパー他競合の台頭、など昨今の商店街の課題をすべて抱えている。

そんな商店街にタピオカ店ができたのは昨年9月ごろ。
既にタピオカブームも終わりに差し掛かっていたのではなかろうか。
時期がずれたものの、近隣には無いタピオカ店。物珍しさもあって地元の叔母様たちが店頭に並んだものだ。
だが、その後ブームが下火になり、苦戦がはじまった。
メニューにホットドッグのような「食事」を加えたり、コロナ禍中でマスクを販売したり。現在もなんとか営業を継続している。頑張って商店街を盛り上げていただきたいものである。

そんな商店街の入り口付近に、新たな出店があった。
「タピオカ店」である。
なんとタピオカ豊富な商店街であろう。

2020年6月。ブーム終焉どころか、コロナ禍での出店である。相当なチャレンジャーだ。
工事中の店舗を覗き見ると、店内は狭め。席間の距離は確保できそうにないし、お持ち帰り専用窓口もない。
前途多難である。

共倒れにならぬよう両店舗とも頑張って欲しい。
オープンした暁には、私も初めてのタピオカドリンクをいただくつもりである。

 

気合は心の中に

昔通っていた空手道場は、大声を出すのがルールだった。

「では次、正拳突き!」
「オス!1・2・3 セイヤー!回って!」

「セイヤー」というのは空手で多用される気合である(意味は不明)。
「回って」というのはターンするときの掛け声だ。
狭い道場だと、移動しながら正拳突きすると3回で壁に当たってしまう。そこで「回って」逆方向を向くわけだ。

そんなこんなで常に大声を出していた。

現在の空手道場はコロナの影響で様変わりしている。
なんと。声を出さないらしい。

感染対策で空手道場も一変 「気合の声」禁止に困惑

師範は「気合は心の中で」と指導。
弟子は「師範の心の気合、ちっちゃくて聞こえない」とつぶやく。
それはそうだろう。空手の稽古ではテレパシーやフォースは身に着かない。

一方、空手団体(全世界空手道連盟新極真会)ではガイドラインを出している。
気合・掛け声の欄には

「気合はセイヤーではなく、セイッ、またはセッ」

とある。うむ。細かい。心の気合の方がいいような。
「セッ」だと、かなり速いパンチじゃないと打ち終わらないような気もする。

声を出さなくなったのは空手道場だけではない。
ある居酒屋では「オーダーいただきました!」などの掛け声をやめたそうだ。マスクで声がこもるのが理由だが、やめてみたら意外と快適らしい。店内の雰囲気が落ち着くとのこと。客の回転が良くなるといわれていたBGMもやめてしまった。JASRACへの支払も無くなり経費節約になったとか。

やめてみると実は不要だった。アフターコロナではそんな気づきが増えるのかもしれない。