VHD対レーザーディスク

もうひとつのデファクト・スタンダードの戦い。今やDVDもしくはブルーレイに置き換えられた、ビデオディスクの規格争い。VHD対レーザーディスクについて。

ご存知かと思うが、レーザーディスクは映画等の映像を見るためのものである。盤面素材はCDとほぼ同じ。オーディオのレコードぐらいのサイズ。レコード同様裏面があり、映画が途中で中断されるので手動でひっくり返す必要がある(後に自動再生のプレイヤーも発売されたが、映画が中断されることには変わりなかった)。

一方VHDはちょっと風変わりなモノだった。大きさこそレーザーディスクとほぼ同じサイズだったが、円盤はケースに入っており、直接見たり触ったりすることは無い。プレイヤーにケースを突き刺すと自動的に円盤が吸い取られる。見終わってケースを差し込むと円盤が戻される。

レーザーディスクはCDと同様レーザーで映像を読み取る。そのため直接接触しない、つまり摩耗劣化が無い。一方VHDは針(センサ)で接触するため摩耗する。ビデオのように、何回も見ると画質が落ちるのではないか?レコードのように傷ついてノイズが入ってしまうのではないか?そんな不安もあり購入する友人はいなかった。

そんなハード面の性能差もありレーザーディスクの勝利となる。
けれど最も大きかった要因はレーザーディスクプレイヤーがCDも再生できた点だろう。
・そろそろ映像が見れるプレイヤーが欲しい
・どうせならCDも再生できるものがいい
・その方が省スペースだし
そんな理由でレーザーディスクを買った人も多かったと思う。
もちろん「ネットワーク外部性」という要因もあっただろう。けれど、すでに確立していたCD規格に互換性があるプレイヤーだったことが徹底的だったと思う。

だが、その後まもなくDVDが発売され、レーザーディスクが一般家庭に普及することは無かった。

我が家のレーザーディスクプレイヤーも既に廃棄済み。「機動戦士ガンダム LDボックス」が押入で眠るのみである。

gundam

 

追記
当時パイオニアはこんなキャンペーンもやってました。
pioneerDVD

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