IT: 2012年1月アーカイブ

adobe.jpg私はFlashでのweb制作をメインにしております。にも関わらず、ここ数年はアドビFlashを使っての開発は行わず、専らフリーのソフト「FlashDevelop」を使用しています。アドビFlashがあまりに使い勝手が悪いからです。

プログラムを用いて動作をコントロールするスタイルが主流となった現在、デザイナーといえどもプログラミングしないわけには行きません。私も日々キーボードで大量の文字を打ち込んでいます。
ところがバージョンCS4あたりから、プログラム文を打ち込むと100行ぐらいでもたつくようになってきました。
手が「アドビフラッシュ」と打ち終わってても、
画面上は
「ア ド  ビ  フ      ラ    」
こんな感じです。

その点、FlashDevelopは動作も軽く、強力なコード補完(spと打つとspriteと表示してくれるなど)機能を持っていて、タイピングの手間とミスを大幅に防いでくれます。今ではこれ無しでは作業が成り立たないくらいです。

でも、お金を出して買ったソフトは機能のほんの一部だけしか使わず、フリーのソフトがメイン。
これは本来のスタイルではないですね。このあたりをアドビは認識してくれているのかどうか。

さて、そのアドビですが、昨年11月にバージョンアップ購入についてルールを大きく変更しました。
これまで3世代前までのバージョンであれば安価なバージョンアップ価格で購入できたものを、今後はひとつ前のバージョンのみ適用する、というものです。つまり次のバージョン=CS6にバージョンアップできるのはCS5(または5.5)のみとなります。
多くのデザイナーは新しいバージョンが発売される度に新バージョンを購入するか、
新しい購入方法の「Adobe Creative Cloud」を契約することになるでしょう。

Adobe Creative Cloudは
・年間契約
・月額5,250円(年間63,000円)
・全CS製品が利用可能
というものです。
今後アドビでは従来の方式を縮小しこの新方式にシフトしていくと思われます。
また上記発表の前にマイナーバージョンアップした「CS5.5」を発売、今後はバージョンアップのタイミングを1年半から1年に縮小し細かいバージョンの発売を行う、としました。

今回のバージョンアップ方式の変更は、一部のマルチクリエーターにとっては有利になる場合があるかもしれませんが、最新バージョンが必要無い人・PhotoShopとIllustratorで十分だった人にとっては、大幅なコスト増になる可能性があります。

また、発表されているのは一部の価格のみであり、どのような機能強化があるかについては言及されていません。
今後行われるバージョンアップが、クリエーターにとって本当に必要なものなのかどうか疑問が残ります。

5年前のマクロメディアとの合併は、マイクロソフトへの対抗が理由のひとつと言われていました。
そのマイクロソフトが参入に失敗し、ブラウザ占有率で50%を切る現在、デザイン関係のソフトではアドビは独占企業といってよいでしょう。
独占ゆえの殿様商売は電力会社だけでもう十分。
詳細が発表されたとき「これならお買い得!」と、いい意味で予想を裏切ってほしいと思います。

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