2005年12月アーカイブ

光あれ

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20051226.jpg夜中に目が覚めると真っ赤な光に包まれている。
一瞬驚く。が、すぐに加湿器の水切れ警告ランプであることに気づく。ほんの小さな灯りであっても闇と闇に慣れた目にとっては強い光に感じられるものだ。

人間の光に対する感覚や認知の面白さを感じさせてくれる芸術作品に安藤忠雄氏とジェームズ・タレル氏の南寺(直島)がある。真っ暗な闇の中にポツンとほんの少しの光。最初は真っ暗にしか感じらない。何も見えない。恐怖感に襲われる。ところが数分経つと目が慣れ、かすかな光が感じられ、闇の中にある椅子や、隣の人の姿がわかるようになってくる。このわずかな光を認知する人間の適応力に驚く。入りたての「人間」と入って数分経った「人間」は全く別の能力を持った生物なのだ。
同じように「光の知覚」を扱った作品として面白いのが原美術館のオラファーエリアソン「影の光」展である。さまざまな対象に光を当て、その反射や透過から生まれてくる現象は見ていて飽きない。
作品「Beauty」の入り口は南寺同様、真っ暗で入るとき少し怖い。が、入って見ると高い天井から降ってくる霧、霧に当てられる光、その霧と光の織り成すプリズムの美しさに圧倒される。闇の中から生まれるものだからこそであろう。

2006年に「光」を見出したい方々へお勧めの展である。

パソコンとの付き合いも20年近くになる。
当時マックは高価だったため、周りは皆MS-DOSのマシンを使っていた。ウィンドウズはまだ無い。全てのオペレーションは黒い画面にキーボードでコマンドを打ち込んで行う。当時はこの入力作業のことをキーパンチと呼んでいた。まさにその呼び名どおりに強く速く打ちまくる。

案の定、すぐ腱鞘炎(?)になってしまった。
かくして整形外科に通うことになる。診療の後、若い女性リハビリ師が手指をマッサージ。非常に気持ちいい。顔がにやける。思考力が低下する(女性に手を握ってもらってるからってわけでもないんですが・・・)。

女性「どうして手がこんなに悪化しちゃったんですか?」
私「いやパンチのしすぎで」
女性「ボクサーなんですか。凄いですね!」
私「違う違う。パンチってキーボードのパンチ」
女性「ミュージシャンですか!」

・・・どうも話が合わない。
マッサージ気持ちよくて顔がにやけてるし、そんな自分が気持ち悪いし、うまく説明できなくてもどかしいし・・・。ああ、でも気持ちいいなぁ。

こんな葛藤を無くしてくれる、ウィンドウズやマックが普及するのはまだしばらく先。そんな頃の話でした。

(教訓:キーボードは指、マウスは肩に注意)

  20051212.jpgファンズワース邸をご存知だろうか?
米・シカゴ郊外にある有名な建築である。
白く塗った鉄骨。四方ガラス張り。62エーカーの広い敷地。
周囲を林に囲まれているので、ガラス張りであっても他人の目を気にする必要も無かったのであろう。
学生時代この建物の図面をトレースする機会があった。
格好いい!と思う反面、この丸見え状態に
「本当にこの家で生活できるのか?」
と思ったものだ。

さて。最近住み始めた賃貸マンション。
築30年とはいえ東南の2方向にかなり大きめの窓があり、さながらファンズワース邸ハーフといった風情である。
ここに越す前にカーテンは捨ててしまった。新しいカーテンはまだ買えていない。
私のファンズワース邸は、カーテンを捨てる!という思い切りの良さと貧乏性にて実現されたのだ。

そして今改めて思う。
「とても生活できません!」

今は12月。夜になると築30年の大きい窓からは隙間風が入り相当寒い。
ファンヒーターも効果無し。私もペットのカメも風邪をひきそうである。
明日の最低気温3℃。この冬を越せるかどうか・・・。
しょせん電気代や灯油代を気にする貧乏人の私にとって現代建築風の住み方は分不相応だったようだ。明日にでもユザワヤでカーテンを買ってこよう。
こたつも出そうかな・・・。

20051205.jpg引越のため荷物整理に追われている。
その中でもCDやDVDが相当な部分を占める。
特にDVD。この整理がかなりイライラ。
そもそも盤のサイズはCDと同じなのに、なんでこんなにケースが大きいの?
もしかして。
映画のポスターと同比率に揃えたのかな?
広告する側として考えると効率はいい。
ジャケット作るときにレイアウトをそれほど変更しなくていいし、トリミングで悩まない。
店頭に置いたときも大きくて目立つ。店員さんもディスプレイしやすいはず。

なるほど。
売り手重視のサイズ決定か。よけいイライラしてきた。
ならば買い手の選択はこうだ。
ケース捨ててしまえ!
盤を取り出しCD収納ケース(100円ショップ製12枚収納可能!)に入れる。
ケースを捨てる。ファイルに入れる。
ケースを捨て・・・ああこれだけは・・・いや捨てる!
延々繰り返すこと数時間。
ようやく先が見えてきた・・・と思ったら。
奥からレーザーディスクが出てきた。
でかい。
DVDの4倍はあろうかという巨漢だ。
さらにその奥から12inchシングル、カセットテープの姿ものぞいている。
いずれオープンリールも出てくるのだろうか・・。
すいません。DVD十分小さいです。

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